岡山県労働組合会議

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連想分類語  日本異常

と き:2012年6月28日(木)18:30~

ところ:勤労者福祉センター4F

概 要:

  第83期岡山労働学校の第7講義が開講されました。青年を中心に13人が出席しました。今回の講義は「失業しても幸せでいられる国?―フランスが教えてくれること」とうテーマで長久啓太さん(県学習協事務局長)が講壇に立ちました。

 長久啓太さんはまず、「フランスでは週35時間労働制が確立している。週の実労働時間は管理職も含め37~38時間。年間最低30日の有給休暇があり、7~9月のフランスでは仕事をしている人が激減する。フランスの最低賃金は1,132円。月額だと171,730円になる」と日本とは大きく違うフランスの姿を紹介しました。フランス人の仕事に対する姿勢に対して、「フランスの労働者はオンとオフの切り替えがしっかりしている。仕事中はものすごく働き、労働密度は高い。そして、仕事を終えたら、職場の人とは付き合わない。フランス人の文化ではいちばん大切なのは家族」と話し、「日本の職場の人間関係の背景には格差がある。正規と非正規の格差など、成果や業績で評価され、労働者は分断されている。フランスにもパート労働は存在するが、単に時間が短いだけで、賃金をはじめ諸権利は同等に保障されている」と日本の状況がどれだけ遅れているかを訴えました。

 フランスでは人間らしいまともな生活を送ることができるように制度上保障されています。また、フランスでは頻繁にデモが行われています。長久啓太さんは、「フランスは人権意識の非常に高い国で自己主張する国といえる。仲間同士で徹底的に討論し、たたかう国民性がある」と話し、フランスでは小学校から労働組合をはじめとする諸権利について授業で取り扱われることを紹介しました。長久啓太さんは最後に、「フランスは天国ではないが、私たち日本人が学ぶべき点はたくさんある」とまとめました。

 フランスの労働組合組織率は10%程度です。しかし、社会的信頼は厚く、大きな影響力があります。そしてなにより、フランスの労働者がデモやストライキに参加できるのは時間的に豊かだからです。自然、食、住まい、ファッション、音楽、会話、読書・・・生活全般を味わい深いものにするためにはゆとりが大切なのではないでしょうか。

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