カテゴリ 活動日誌
と き:2017年11月17日(金)12:15~
ところ:中国電力岡山支社周辺
概 要
原発ゼロを求めるイレブンアクション岡山は抗議行動を行い、20人が参加しました。今回の行動には、Twitterを見て初めて参加された方もいました。
出発前のミニ集会では、11月14日に福島第1原発2号機の西側の地面から水が湧き出たことを報告。そして、東京電力福島第1原発事故により宮城県内では21市町村で露地栽培の原木シイタケ出荷制限が続いています。そんな中、キノコ農家・鎌田信幸さん(67)が、県産原木を使った試験栽培にいち早く動き出したことを伝えました。
震災から7年が経過しましたが、事故原因は解明されておらず、被災地は未だに復興の目途がありません。それでも被災地では復興に向けて果敢に行動をしています。
11月11日には、国会前で原発反対を訴える集会が開催されました。主催発表では1000人が参加したとされています。社会学者・小熊英二さん、東北芸術工科大の竹内昌義教授ら著名人も参加しました。
本日のデモ行進では、「原発に依存したエネルギー政策では持続可能な社会を実現することは不可能だ」と訴えました。
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とき:2017年10月30日(月)18時30分~
ところ:勤労者福祉センター4階会議室
10月30日(月)、自治体問題研究所の公開講座があり、元林原株式会社の専務で林原靖さんのお話を聞きました。林原と言えば、岡山市民にとって系列会社にカバヤがあり、インターフェロンやトレハースで有名な企業でした。岡山駅前に広大な林原所有の駐車がありました。その会社は2011年2月に破綻し、跡地には突如、イオンモールが立ち、駅前の風貌は大きく変わりました。何故?林原が倒産したのか?未だに謎とされ、その裏には陰謀説さえあります。当事者の林原靖さんからお話を聞く機会を得たことは、その謎に迫りたいという好奇心と同時に、当時は私たちが接することができない岡山の財界の重鎮でもあった人の話を聞けるのは労働運動をするものにとってまたとない機会と楽しみながら参加しました。会場には50人以上が訪れました。
林原氏はこれまでに2冊の本を書いています。「破綻」と「背信」です。これを主題にしながら、今回の講演のテーマは「破綻と背信から希望に向けて」とされました。
最初に元県議会議員の武田英夫さんから林原靖さんの紹介がされました。武田さんは「本が出ているので知っている人も多くいるが、元地方議会にいたものとして林原の問題は寝耳に水であり、街づくりの観点から議会で議論もされなかったことが疑問の出発点だった。うどんの会があり、そこで林原さんとの出会いがあった。当時、NHKのハゲタカファンドが放映され、金融庁、銀行、弁護士などが絡んで良質で文化を大切にしてきた会社が潰される社会が問題視された。林原もそんなハゲタカの餌食にされた。ここに企業と街づくり、銀行などの関係が見えてくる。私たちの運動にとって重要な視点だ」と話しました。
林原さんは「会社は破綻したが、当時、なぜ?と疑問が渦巻いて整理もできなかった。あんな会社潰れて当然、時代遅れの経営、放漫経営などマスコミ報道は過熱して、事業にもとづかない批判と誹謗中傷によって、経営は破綻に追い込まれた。しかし、破綻後の借金返済は100%であり、当時も利益は順調にあり、年間のキャッシュフロー(企業活動や 財務活動によって実際に得られた収入から、外部への支出を差し引いて手元に残る 資金の流れのこと)も100億円と優良企業だった。技術力も評価され、銀行にとっては成長企業の芽を摘んだことになる。企業と街・銀行の関係は自治体の発展にとって大きい。将来を見据えた企業の育成と街づくりを総合的に考える賢さが銀行になかったと思う」と会社の評価をした上で、街全体としての成長発展の観点から今でも業界や研究会で講演を続けていると話されました。
その上で、「倒産には双方言い分があり、悪く言うつもりはない。今では勉強を重ね、社会の発展を考えるようになった。アベノミクス経済で銀行はお金を貸さないようになった。銀行が考えるのは常に担保であり、企業の総合的な価値を見抜く力を持ってほしい。岡山市もイオンができたが、利益は県外に流出する。県内企業の参入は多くない。雇用も限られ、逆に地元の商店が潰れる悪循環に陥っていないか?考える必要がある。どんな商店でも企業価値は必ずある」と話しました。
林原さんはそうした観点から3つ街発展の原則を提起しました。①世界の中でここにしかないコンセプト、②最高のものを地域と一体となってつくる、育てる、③時間とともに成長する街並み、世界から人が集まる魅力だとしました。
さらに、「大切なことを学んだ。共感することで想像力が深まった。人間進歩の行きつくところは弱い立場に立つことだと確信した。人間不信に陥らなかったことで学び、視野が開けた。男性も女性が化粧をして恥ずかしくない生き方をしようとしていることに学び、自分を生き方を磨き精神を高める必要があると思っている。今は希望をもって社会に貢献できる生き方をしていることに確信がある」と未来を見据えました。
講演後に質問された方が元林原の職員であり、「45歳で会社が破綻して、それから薬剤師になった。苦労したが会社で育ててもらった財産が生きている。林原さんが希望をもって生きていることに感動した」と感想を出されました。
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とき:2017年10月7日(土)10時~10時45分
ところ:ターミナルスクェア―ビル12階
10月7日(土)10時~、おかやまいっぽん、政策調印式が行われました。立憲民主党から高井さん、社民党の宮田さん、共産党の植本さんがそれぞれ党を代表して出席、7つの選挙政策に調印しました。①憲法、②立憲主義、③原発、④もりかけ追及、⑤保育・雇用・教育政策の拡充、⑥働き方改革、⑦差別の解消男女平等など共通課題で一致しました。
いっぽんの宮本さんは「今日までいろいろあって、一度は崩れかけた野党共闘が実現できたことを喜びたい。我慢してきたが、今日を迎えた。感謝している。いっぽんとしても頑張りたい」とこの間のごたごたを振り返りながらも安堵の表情を浮かべました。注目の高井たかし1区候補者は「いっぽんのお世話になった。感謝している。民進党の解散については、自分も含めて心配をかけた。迷惑をかけたことを詫びたい。共産党の余江さんにも敬意を表したい。野党の結集、立憲主義を取り戻す、安保法制を廃止する、平和主義をないがしろにしてきた安倍政権を許さない。そのために全力をあげる」と決意の言葉を述べました。
記者の質問の後に、一般参加の女性が「ネットで調印式を知って参加した。憲…法や安保法制も大切だが、日常の生活に関わる公約も出してほしい。若い人にも伝わる情報発信をお願いしたい」と意見が出ました。その通りです。これからネットでも大宣伝をする必要があります。
宮本さんは「やっとここまで来た。広く野党共闘が知られるように全力をあげる」と語りました。
調印式での固い握手、未来を予感させるいっぽんの運動の力強さが伝わってきました。
この調印式を受けて、11時から共産党の街頭演説会が岡山駅西口で開かれ、中国ブロックの候補者が揃い、穀田恵二党国対委員長が訴えを行いました。500人くらいの参加でしょうか?盛り上がっていました。宮本龍門共同代表、1区の統一候補者となった高井たかしさんが調印式にふれ「野党共闘が実現した。一緒に闘い、安倍政権を終わらせよう。立憲主義を取り戻そう」訴えました。熱気あふれる街頭演説会に市民の決意が広がりました。
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と き:2017年10月6日(金)12時15分~
ところ:中国電力岡山支社周辺
10月6日、金曜イレブンアクション。またまた、雨です。それでも16人が参加してくれました。うれしいですね。柏崎刈羽原発6.7号機の合格の報は悔しい。情けない。規制委員会は反対者はおろか異論も出なかったそうです。推進のための委員会だと言えばそれまでですが、六カ所再処理工場再開のメドも立たない状態で貯まった使用済み核燃料をどう処理するんでしょうか?専門家の皆さん、お答えください。しかも東電は安全を優先すると言っています。思わず、嘘つくなと声が出ました。こんないい加減な会社に安全など笑止千万です。
福島第1原発の除染で3000万円の過払いが発覚、安藤ハザマなど8件の集計ミスや不正請求が明らかになっているにも関わらず、3カ月の指名停止処分で返還を求め不正請求としないなど言語道断。どこまで癒着しているのか?と唖然です。
今日は総選挙も近いということで、政党を意識した替え歌に挑戦です。「事故から数えて6年半/いまだにふるさと戻れない/政府は支援を打ち切った/原発つぎつぎ再稼働」と12番までの替え歌を歌い続けました。
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とき:2017年10月1日(日)13時~
ところ:岡山駅西口サンステ
安倍政権が改憲を表明し、総選挙でも公約に掲げています。いよいよ憲法違反の発議となるのでしょうか?彼らにとっては憲法違反とはならないのでしょうが、議員や首相は憲法を守る立場にありながら改憲を公約にするなど言語道断ですが、それが安倍政権です。そうした政権を国民が認めるなら日本は戦争への道を進むことは間違いありません。72年前の戦争の歴史と国民の苦難を学ばせなかった政権の思いのままです。私たちの運動が弱かったとも言えますが。
改憲必要との声も受け入れて、安倍政権のもとでの改憲は認められないと、全国市民アクションが提起されています。岡山市では市長選挙、市議補選など選挙が続き、スタートが遅れていました。いよいよ今日は投票日となりましたので、スタートすることにしました。6人が参加、署名は7筆でした。チラシは80枚くらいでしょうか、一歩でも前を進むことができたことを喜びたいと思います。
総選挙で安倍政権が掲げている公約のことはもちろんですが、自民党の憲法草案にあるような自衛隊を国防軍にしようとしていること、国民の人権ではなく国家を優先させる国づくり、改憲の延長には徴兵制が待っていること、憲法に対する市民の認識、社会保障や教育予算を削減するだけでなく考える教育の放棄、社会的弱者を切り捨てるす政権の姿は戦前と同じ構図であり、戦後の民主主義を市民が学び、政権の横暴を止めようと訴えました。
今日は、小学生5人が仲間を囲んで「何やってんの?北朝鮮マジでうざい。戦争はヤダ」と次々に声を掛けてくれました。アメリカ人の女性2名は「憲法署名はアメリカ人なのでできません。トランプも危険だけど、安倍さんも同じ」と流暢な日本語で話しました。
横断幕を見て、指さす人もいました。気になるようです。仲間を集め、改憲勢力との闘いはいよいよ本番です。
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9月21日、県労会議のスケジュールを更新しました。
新しいスケジュールはここ9月21日~10月19日県労会議スケジュール
案内では当初、場所を西口サンステとしていましたが、東口マツキヨ前に変更しました。
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とき:2017年9月10日(日)13時30分~
ところ:県立図書館2階
9月10日学びの広場「ミサイル防衛は日本を亡ぼす」の学習会が開かれ20人が参加しました。
講師は立命館大学の藤岡惇先生です。
藤岡先生は主に核兵器とミサイル、防衛システムについて話されました。参加者が一番印象に残ったのは9月6日にマスコミ報道された「北、電磁パルス攻撃可能」の説明だったと思われます。国民は北朝鮮のミサイル攻撃についてマスコミ情報である程度知ることができます。核弾道搭載可能になったことや、弾道ミサイルは高度が高く、PAC3などの迎撃ミサイル使えないなどの認識があります。北朝鮮とアメリカとの脅威争いに「北の開発は本当だろうか?ミサイルの性能技術は簡単には上がらない」と疑ってかかり、ある意味冷静に北朝鮮とアメリカのやり取りを見ていました。さらに日本政府がイージスアシュアやグローバルフォークを北の脅威を利用して軍備増強を図っていると見ていました。ところがそれは非常に甘い認識だと思い知らされました。
核兵器は完全に人類への脅威であり、誰かがボタンを押せば核爆発による危険だけでなく、宇宙空間で爆発すれば電磁パルスによる電気系統の故障で、コンピューターは勿論、宇宙衛星も社会もシャットダウンして、人類はあっという間に19世紀の暮らしに逆戻りすると説明されました。電気が止まれば原発の爆発します。日本人は住めなくなり、ふるさとを捨て他国に移民することになると恐怖を感じました。今日、移民は迫害され厳しい生活を余儀なくされます。北朝鮮が開発した核弾道水素爆弾は宇宙空間での「電磁パルス攻撃」が可能となります。アメリカ大陸に到達する必要はありません。アメリカは承知済みであり、核兵器搭載の核弾道を迎撃することもできず、何とか使用を止めようと必死になっていることもわかりました。こうしたことを理解していないのは日本だけで、稚拙な防衛手段で何とかなると信じている政府が滑稽に思えました。防衛大臣も電磁パルス攻撃について答えることができずにいます。仮に弾道ミサイルが発射されれば一番の被害者は日本になるだろうことぐらいは誰でも想像できます。核汚染と電磁パルスによる核攻撃が現実のものになれば、一時的に生存できても人類は長期的な土壌汚染によって壊滅的な状態に陥ることを自覚すべきです。
その意味でミサイル防衛の幻想と危険(藤岡先生の言葉)は大変貴重な意見だと思いました。迎撃するミサイルなどはもってのほかであり、拡散した核物質は人類に取り返しのつかない汚染をもたらします。宇宙空間で爆発すればさらなる被害が予想されることを私たちは自覚すべきだと思いました。アメリカを盾にした日本の挑発行動を一刻も早く止めさせなければいけません。
ところで、何故、北朝鮮がミサイルや核開発に狂奔するのか?が問われていると思います。そのことについても先生は話されました。まず第1は朝鮮戦争が終わっていないことであり、北朝鮮も拒否していること、第2はアメリカは北朝鮮を悪の枢軸として世界の敵にしておくことが戦略だと考えていること、第3は北朝鮮は弱みを見せるとアメリカの総攻撃に合うという恐怖をもっていること、第4は日本が小泉政権時代に北朝鮮の拉致被害者を帰さなかったことで日本も敵に回したこと、第5は体制維持のためにもアメリカと対等に渡り合うための核兵器開発が必要だった事などを上げました。もっと理由はあると思いますが時間の関係で十分にお聞きできませんでした。資料がありますのでそちらを読みたいと思います。
最後に、宇宙戦争はすでに始まっており、ドローンという無人攻撃機は衛星に導かれています。こんなことを続ければ、核の脅威は現実のものとなると強調された点は重要な指摘でした。
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と き:2017年8月24日(木)7:45~
ところ:岡山駅西口さんすて前
概 要
岡山高教組は子ども・高校生の学習権と進路保障を求める中国ブロックキャラバンにとりくみ、早朝宣伝を行いました。宣伝には10人が参加し500枚のチラシを配布しました。
国内の貧困・格差は深刻化しており、年収200万以下のワーキングプアは1100万人存在しています。雇用の非正規化が進んでおり、低賃金労働が拡大しています。こうした背景から、学びたくても学べない子どもたちや、卒業後は奨学金返済に苦しめられるケースが後を絶ちません。
また、岡山県の教員数は不足しており、非正規の教員で何とか運営しているのが実態です。生徒や保護者にはどの教員が非正規であるかなどは実際には関係ありません。国の基準では、1クラス小学校1年生で35人まで。小学校2年生以降は40人までとなっています。多くの自治体では、独自に予算措置をすることで少人数学級を進めていますが、教員数を増加させなければ、自治体間で格差は広がり、教員の過密労働は解消されません。
マイクを取った岡山高教組の三上委員長は、「2012年、国は高校・大学までの段階的な無償化を進めることを国際的に宣言した。しかし、教育への公的支出が増えることはなくOECD諸国の中で下から2番目の低さだ。高等学校等就学支援金の所得制限が導入されている。所得制限を撤廃し、すべての高校生の学ぶ権利を保障するよう無償化を実現することが求められる」と訴えました。
全日本教職員組合の阿部のぞみさんは、「大学・短大生の2人に1人、全体で141万人が奨学金性を利用している。しかし、7割が有利子であるため、事実上の借金となっている。2018年度から給付型奨学金制度が始まるが、対象は限定され給付額も低い。決して十分なものとは言えない。さらに前進させ、誰もが経済的心配なく学べるよう完全給付型を実現すべきだ」と述べました。
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と き:2017年8月22日(火)12:15~
ところ:岡山駅西口さんすて前
概 要
岡山県労働組合会議は憲法宣伝にとりくみました。本日は、共謀罪をテーマに訴えを行い5人の参加で6筆の署名を集めました。
マイクを取ったのは伊原事務局長で、「共謀罪では実際に犯罪行為が行われたわけでもないのに、話し合ったというだけで処罰の対象とされる。しかも、何が共謀罪になるのか政府も明確することができていない。お酒の席で冗談で言ったことまでもが処罰されることまであり得るのだ。また、自首をした場合は刑が軽くなるなど密告を奨励するような法文もある。これでは、一億総監視社会だ」と批判しました。
戦前の日本では隣組が組織され、天皇を侮辱する者はいないか、戦争反対や兵役逃れをする者はいないかと住人同士が監視し合っていました。言論の自由・思想の自由が封じられ、国民は自発的隷従を強いられていたのです。安倍首相が美しい国とするのはまさに戦前の日本です。
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とき:2017年8月21日(月)18時30分~
ところ:勤労者福祉センター4階会議室
8月21日(月)、自治体問題研究所は小松泰信(岡山大学院環境生命科学研究所)さんを講師に迎え恒例の研究会を開きました。テーマは「農業の現状と安倍政治」です。参加者23名でした。
冒頭に小松さんは「自分は安倍首相が嫌いだが、彼のおかげで皆さんにお会いすることができた。長崎県で生まれ、京都大学院で学び長崎県の農協に勤務した。1989年に教員をしたのを契機に1997年岡大農学部に入った」と自己紹介しました。
農業を取り巻く環境について、新聞赤旗の記事などを紹介しながら、「農業は長期低迷の食料自給率だ」として具体的な話しに入りました。「日本の食料自給率は38%であり、これは人間一日の必要摂取量2500カロリーから見ると小学生くらいの量だ。しかも農業従事者は47%超が70才であり国の責任は大きい。農協を悪く言う人もいる。確かに100%の組織じゃないがそんなに悪くはない。国の経済発展の法則から考えれば、農業が衰退していくのは当たり前。農業などの第1次産業で蓄えた資本力が第2次、3次に移されるのは法則であり、農水産省は強い農業などというができるはずがない。だから国の支援が必要。アメリカやヨーロッパでは当たり前のことだ。小規模の販売農家は10年間で32%も減り、基幹農業従事者は175万になった。安倍首相のいう儲かる農業はごく一部の法人・企業だけで、それだけでは食料自給率を向上させ、持続可能な農業・農村を実現することはできない」と話しました。そこで小松さんは農村社会観が展開して、「農村は基層領域と表層領域がある。表層領域には食料の販売機能であり、経営や取引・運営と言ったもので農業経営などがある。農業が分散すると弱くなる。団結・協力しないとやれない。他方、基層領域は集落組織であり地域の保全管理、コミュニティーであり、伝統文化や防災、神事などがある。これが大事だ。これらは着土と言って土地に起きることを意味する」と説明しました。
さらにグローバル企業について。「は世界を市場にしてフロンティアと言えば聞こえはいいが、市場を探し食い漁っている。世界の市場は危険なところが多いが日本の農業市場は彼らにとっておいしい市場。JA共済は300兆円、JAバンクには100兆円が眠っている。彼らはこれを狙っている。農業競争力強化支援法の廃止、種子法の廃止で、農業者の努力を促し、輸出できる農業などと言っている。そんなことができるはずがない。むしろこれまで開発・品種改良に向けてきた技術さえ外国に提供しようとする政府のやり方は異常。安い農産物をつくろうとすれば大量の農薬が散布される。手間暇かけ安全な農産物をつくろうとすると高くなる。消費者に対しても理由を説明すべきであり、農業こそ岩盤規制が必要だ。自分は農業の使命を考えるとキーワードは生命の連鎖性だと考える。超長期の産業が農業であり、成長産業から選別すべきだ。農業への支援はバラマキというがそうではない。あまねく保障という言葉がある。選択と集中など政府は聞こえのいい言葉で簡単に言うが選ばれなかった人はどうなるのか?食料主権ともいうが市場にこだわらない。農業の基礎代謝を守ることに重きを置くべく」と強調しました。
70分間のお話でしたが、熱弁に圧倒され、飽きさせない口調に引き込まれました。最近注目される岡大の先生ですが、退官まで7カ月だそうです。
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