カテゴリ 岡山県母親大会
とき:2017年7月2日(日)10時~
ところ:笠岡市民会館
7月2日(日)、県母親大会が笠岡市民会館で開かれ、県下から400人以上が参加して午前中は11分科会、午後からは全大会でジャズダンスのオープニングに続き、都留民子さん(広島県立大学教授・社会保障論担)による「民主主義の土台としての社会保障」と題して講演が行われました。
①分科会では「どうなる食の安全・安心と農業」の分科会に参加しました。助言者は農民連顧問の坪井さんと岡山の学校給食をよくする会副会長の服部さんです。
坪井さんは3町歩の田んぼを耕していると、真っ黒に日焼けした腕を巻くって見せ、「最近は朝食が軽くなり、お米が出なくなった。お米は日本人にあった主食だ」と話し始めました。日本の食料自給率は39%(カロリーベース)で輸入物の比率が高くなっているとして、自動車を売るために日本は農業を犠牲にした。学校の給食が日本の食文化を変えた。米の余った小麦を日本に消費させた。子どもたちからパン給食が輸入小麦になった。しかし、輸入農産物は港の燻蒸倉庫で消毒・殺虫をする。穀物は燻蒸しないと虫の発生を防ぐことは出来ない。燻蒸すれば消毒できるというものだが、例えばブロッコリーは出荷から食卓に並ぶまで約1カ月かかる。安心できる食品とは言えない。また、最近は加工技術が発達してミンチ肉がステーキになる。輸入品は何らかの処理をしないと持たないからであり、添加物が入る。ハムはカビないと、輸入食品に関わる問題点を指摘しました。
遺伝子組み換え食品も大量に入ってくる。学校給食で遺伝子組み換えの食品を使わないように要請したことがあるが、現実には無理だと返事が返ってきたと話しました。
種子法の廃止で企業に種を売り渡すことになった。一般に販売されている種は米産で、原原種や原種は県が管理していたが今後は自由化の名のもとに、県は責任を持たなくなる。農家は安全・安心な食物を売るのが責務だが、経営的に維持できなければ減る一方だ。コメは水よりも安い。大量に安い食材を入れるのは安全性が保障されない。地産地消の経済が成り立たなくなると、さらに食品の安全性は守れないと話しました。
学校給食では、服部さんが岡山市の実態を話しました。少ない人数で短時間に給食をつくっているが、それでもコスト削減でセンターか構想が強引にやられたために、請負業者も採算割れで手を挙げたために学校は混乱した。倉敷でもセンター化が問題になっているがこれでは安全な給食はできないと話しました。市民に知らせても「維持できればいいのでは?」という雰囲気もあり本質的な運動に迫れないと悩みも出ました。
②都留民子さんの講演では、「封建社会では社会保障制度が必要なかった。貧しくても上に苦しむことはなかった。飢饉になっても領主は穀物を開放して農民を救った。そうしなければ領主も困るからだ。ところが資本主義社会では大量の職にあぶれた労働者が生まれ、救貧対策としての社会保障制度が生まれた。
しかし、この社会保障制度が怠け者を生み出し福祉はいらないという攻撃に替わってきた。勤勉であれというブルジョアジーの思想攻撃が常にある。今でも社会保障は厳しくなっているが、金持ちにお金を出させれば簡単に解決する。そこに闘いがある。権力は財政難を言いながら社会保障を攻撃している」と話し、健全財政というとんでもない権力者のウソにだまされてはいけないと話しました。
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とき:2016年11月6日(日)10時~16時
ところ:久米南中央公民館、久米南文化センター
11月6日(日)岡山県母親大会が久米南町で開かれ、県下各地から400名が参加しました。午前中は7つの分科会で学習討論が開かれました。第4分科会・働くものー生きづらさの根にあるものというでは20人くらいが参加、県学習協の長久啓太さんが1時間、労働環境や資本の儲けのために犠牲になり低賃金で働く非正規労働や長時間労働に苦しめられる正規労働者の実態が話されました。討論では労働組合のある職場とそれがない職場の違いが浮き彫りになりました。
苦しめられて最後に労働組合をつくるのは、救急医療のようなもので大事に至る前に労働組合をつくることが大切では?という提起に参加者は頷いていました。
午後の全大会では河重実行委員長が「今年は憲法公布70年の年。戦争を経験した日本国民は11月3日に公布された憲法を歓迎した。しかし、戦争法が成立し自衛隊が南スーダンに派遣される時代になった。核兵器廃絶の国連決議にも日本政府は反対した。失望した。日本を再び戦争する国にすることは絶対反対。子どもたちに明るい未来を」と挨拶、来賓として挨拶した地元久米南町の町長は「50回を記念する大会おめでとうございます。魅力ある地域をと奮闘している。住民と力を合わせて地域活性化に取り組みたい。大会の発展を祈念している」と激励しました。
記念講演を行った三上智恵さんは「私たちは戦争する国づくりを許さない」と題して、なぜ沖縄の高江にヘリパッドが建設されようとしているのか?アメリカの盾となって中国と戦争をさせられようとも付き従う日本の政府は何を考えているのか?とか、辺野古に基地はなぜ作ってはいけないのか?など彼女の取材や調査にもとづいて疑問に感じていたことを解きほぐすように話してくれました。三上さんはドキュメンタリー映画「標的の村」の監督であり、沖縄が過去もこれからのアメリカの最前線基地でありながら、米軍は日本を守ろうとしていない歴史と未来を沖縄の真実から克明に切り取っています。彼女は次回作「標的の島」を間もなく発表します。
自衛隊は国民を守らない、沖縄の米軍は日本を守らない。このことを三上さんは名護市の市長であった伊波洋一参議院議員が米軍の資料を元に明らかにしたエアシーバトルというアメリカの身勝手な戦争戦略。沖縄はまさにその前線基地だと話しました。南西諸島や宮古島を中国との戦争に備えた「最初の一発を放つ」基地にして、日本全体が大国間の戦争を避けるための緩衝材にされようとしている実態を次の映画で描く準備を急いでいると話しました。
沖縄の高江で起こっている現実、スラップ訴訟で住民を脅す政府、沖縄県民を土人、シナ人呼ばわりする機動隊員、住民の訴えに目を合わせようとせず、思考さえ封印して住民の抗議に立ちふさがる地元の県警。沖縄の不幸は本土国民弾圧の始まりです。戦争する国にとって住民の抵抗を邪魔な存在です。
マスコミが報道しない中で、三上さんの映画は再び国民に、政府の嘘と弾圧の実態を暴露し、闘いへの希望をもたらそうとしています。
三上監督の写真・録音はNGでしたので、写真はネットから拝借しました。
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