カテゴリ じん肺キャラバン
とき:2017年10月13日(金)10時30分~
ところ:県立図書館、岡山県庁、中国農政局、岡山労働局
10月13日、「なくせじん肺全国キャラバン」の一環として中国ブロックキャラバンが岡山県入りして、キャラバンの集結集会と県、労働局、中四国農政局への要請行動を展開しました。職業病じん肺、アスベスト被害者の救済と根絶をめざしての集会には、29人が参加。建交労及川労災職業病部会事務局長が、情勢と課題について報告しました。28回目を迎えたこのキャラバンは、トンネル工事、造船、石材・煉瓦製造などで起きる最大の職業病であるじん肺の被災者救済、根絶をめざしてとりくまれてきました。さらにアスベストの被災者救済、根絶も加えて全国で取り組まれ、中国5県をつないで展開され、今年は岡山県での集結集会となりました。
判決にも背を向け、救済を拒否するゼネコンじん肺では、裁判で94件の勝利判決と158件の勝利和解を勝ち取り、裁判をせずに職歴などが明確になれば救済する基金制度などの設立を求める「トンネルじん肺救済法」を提起していきましたが、ゼネコン各社はこれに反対し続けてきています。そして、認定においてもじん肺法に定められていないCT映像の提出強要(法律ではCT診断は義務付けされていない)など、認定を妨げる状況があることが報告されました。裁判が断罪した国の責任を認めず争い続けます。
じん肺全国キャラバン―中国ブロックキャラバン行動
アスベストでは、泉南アスベスト訴訟などで、有害であることを認識しながら規制をせず放置してきた国の責任が認められ、アスベスト工場での終了経験のある被害者には和解可決を図るとしています。しかし建設資材などに含まれるアスベスト被害については、連続して5件の裁判で、国の責任が認定されているにもかかわらず、なおもその責任を認めず裁判を続けています。
公共工事ではじん肺被害者を出さないことや早期救済を図る「トンネルじん肺基金」設置アスベスト被害者補償基金の創設を求め要請行動が岡山県、労働局、中四国農政局にむけて行われました。県では、1件のトンネル工事を予定し工事計画などを点検している、アスベスト使用建物について、公共の建物については調査を終了し、今後不特定多数者が出入りする建物を調査する方針が示されました。労働局では、要請を本省に上申する。トンネル工事の労働時間が1日8時間を超えることについては、恒常的なものは指導するとの立場が説明されました。要請団は、工事着手前から残業を見込んだ36協定が出た場合などについての対処法を質問するなどして、指導の徹底を労働局に要請しました。
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とき:2015年10月8日(木)11時~
ところ:岡山県、労働局、農政局
第26回目となる全日本建交労運一般労組の塵肺キャラバンに参加しました。参加者は中央本部労災職業病部会・及川浩さん(事務局長)、同じく中国地方協の梶岡寛之さん、岡山県本部の本家利博執行委員長、岡山県労会議から伊原事務局長、労災職業病部会の藤田弘赳事務局長な、日本共産党岡山県委員会から須増伸子県議など12人が参加しました。
要請は公共工事によるじん肺の根絶と被害者の救済措置としての基金の創設、トンネル工事の労働時間規制、アスベスト対策と被害者救済措置の広報などを求めるものです。
岡山県への要請の第1は、トンネル工事労働者のじん肺被害者に対する救済措置としての「トンネルじん肺基金」の創設を国やゼネコンに求めるものです。岡山県は議会でこの陳情を採択していません。全国的にも岡山県だけですが自民党県議団の拒否反応が強くて採択できない状況にあります。担当課もこうした状況を踏まえて、「要望は伝える」もののそれ以上の対応については言及を避けています。そこで、トンネル工事に際しての県の関与が問題になるのですが、これを第2の要望としています。発注者としての県が契約では8時間労働を工事費用の積算根拠としている以上、この根拠に基づいた工事がなされているのか、実態を調査して適切な指導をするように求めるものです。国の指導では2時間以上の残業は規制されていますが、実態は労使の36協定によって10時間労働が常態化しているのが実態です。県は、この36協定が法律に基づいている以上、「だめだとは言えない」というのが基本的な姿勢です。しかし、労働者保護の立場から、発注者としての規制が掛けられるのではないか、というのが私たちの要望です。契約の中に8時間労働制を求め、契約の遵守を約束させることはできないのか?それがこう契約として可能ではないか?というものです。一般論では理解されにくい問題ですが、公の立場では十分に可能なものです。積算までして発注金額を決めて、入札を行う行政には働くものの健康や命を守る義務があります。国民の税金を使い公的な利益のために発注している仕事です。民間の契約とは違うわけです。ここの違いやこう契約に対する県の姿勢も問われています。長い間の懇談の中でもここがなかなか埋まりません。国にその姿勢がないからです。
労働教に対する要請も基本は同じですが、実際にどんな指導がなされているのかを聞くというのが懇談の内容になります。労働局も36協定を指導の壁として「困難」としていますが、現実には国の指導に基づいて2時間以内の残業になっているのか?その実態調査は?と聞くと書類調査が主で、現場に入っての実態調査は事前予告ですので、会社がごまかせばわからないというのが現実です。「抜き打ち検査」も含めてというのが私たちの要望ですが、そこは考え方の違いがあります。
農政局は現在高知県で1件だけ地滑り対策としてのトンネル工事をしていますが、今後は計画はないとしています。農政局の調査では、違反する労働時間はなかったと答えています。9日だけ30分の残業があったと答えましたが、懇談は工事の内容や契約に関する農政局の考え方を聞くにとどまりました。懇談の中で、農政局の3つの部署が統合されたという話もあり、国の農政のあり方も見える内容でした。
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