ユニオンユース・アカデミー
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と き:2019年6月1日(土)~2日(日)
ところ:岡山県
概 要
6月1日(土)~2日(日)、全労連青年部主催のユニオンユース・アカデミーが岡山県で開催され、全国から42人の青年が参加
第1日目は、立ハンセン病療養所・邑久光明園でフィールドワークを行いました。
難波幸矢さんの案内で、ハンセン病の歴史を振り返り、施設見学を通して差別の実相に迫りました。
ハンセン病患者当事者として入園者の浜本しのぶさんが話をしてくれました。
浜本さんは父親がハンセン病を患い、8歳のときに姉とともに愛生園の未感染児童の寮に入り、11歳のときに自身もハンセン病を発症。力強い関西弁が特徴的で、そこに浜本さんの故郷や家族に対する思いを感じさせます。
浜本さんは、「ハンセン病を発症し、施設に入れられてからはもう一生をここで過ごすことになるのかととても悔しかった。家族には縁を切られたも同然で、幼いころに両親とは生き別れになった。それでも家族のことを考えずにはいられない」と語りました。
フィールドワーク終了後は、岡山市内に戻り真備豪雨災害の実態と災対連の活動教訓を学びました。報告したのは、伊原潔さんで、「災害はまさに人権問題を浮き彫りにする。被災地にはそこら中に土砂や瓦礫なごみであふれている。それなのにゴミ袋の有料化を進めようとする行政。支援物資の受け取りも一人10点までとし、帰り際に持ち物検査が行われ、仮設住宅では画鋲でカレンダーを付けることもさせないなど。些細なことかもしれないが、人権侵害だと気づかれないまま、まかり通っている」と被災地の実態を報告しました。
2日目は、鈴木靜さん(愛媛大学教授)の講演が行われました。テーマは、朝日訴訟から考える人権で、人権とは何かの基本を学びました。
鈴木さんは、「朝日茂さんは、生活保護は生存権に基づいた権利だと声を上げ、社会の認識を大きく変えた人だ。その時問われたのが、医療従事者、労働組合の姿勢だ。朝日さんは病床から一人ではどうにもならないと訴えていた」と話し、「人権は自然発生的にできたものではなく、人の心の中にあるようなものでもない。人権は、憲法の中、世界人権宣言にある。それは、歴史的に権利を侵害されてきた人々が闘い撮ってきたもの。人権侵害は心がけるだけでは解決しない。運動して闘って勝ち取るものだ」と強調しました。