12.2就職連絡会 現場の声を聞く会
0 Comments | Posted by kiyoshi in 就職連, 現場の声を聞く会 |
とき:2015年12月2日(水)18時30分~
ところ:岡山高教組会議室
就職連絡会は12月2日、県内高卒者の就職実態を知ろうと「現場の声を聞く会」を開き、高校卒業で就職を希望する生徒の相談に乗っている担当の先生4人を交えて9人で懇談を行いました。この会は就職連絡会が12月22日~25日にかけて労働局、県教育委員会、県労政課に働きかける際に、企業がルールに基づいた求職活動ができているのか?また、高卒者の実態を踏まえて、就職の支援を求めて行政に要請する活動として行われましたものです。今回で2年目の開催となりました。
この懇談で、県北の担当者からは「県全体の求人は多いように見えるが就職は100%ではない。就職希望者は160名で地元志向が強いが県北の求人は足らない。大卒者の求人枠もあって、高卒者の割り当てが十分に確保できる状況にない。採用通知を待っているといつまでも決まらないという状況。製造業が主で、一般職は青田刈りとなっており、OB・OGの働きかけでつながりのある卒業生は内密の採用通知があるのが現状。自衛隊の募集はルール通りに行われていると話しました。
県南の普通科を持つ高校の担当者は「1学年360名のもマンモス高だが、就職希望者は60名くらいが一般企業へ。20名近くが公務員や自衛隊に入っているが競争率は高い。求人は県内が388社、県外が329社で昨年から増えている。内定率は95%で最近は大学受験を諦め、就職を希望する卒業生が増えている。自衛隊入隊者は1名だが無理な勧誘はない。就職説明会では保護者も参加している。企業側の対応が悪く、正規雇用にも関わらずアルバイト雇用となり断ったケースもある。ここでも大学の就職時期が遅いために影響を受けていると説明しました」ジョブサポーターは大変有難いと好評でした。
農学科と生活家政科の2課がある卒業生160名の県南の高校では「100名が進学、60名が就職希望。昨年と比して就職希望者は減っている。就職先は地元就職希望が多い。一方でやりたいことがわからない、決め方が安易など心配な面もある。そのためにヒアリング重視している。就職では欠席日数には厳しい評価が伺える。募集に来る会社は昨年と比べて増えている。昨年は介護の事業所が多かったが今年は製造業も増えている。アルバイトをイオンに集中したこともあって、今年は正規職の募集が増えている。介護も製造業も給与は上がる傾向が見られる。初めて高卒を採用しようとする会社はルールを知らないようで求人が遅い。就職アドバイザーには本人の特性に合った援助で助けられている。病気や障害を持つ子はやはり就職が困難。今年は自衛隊に3名が決まった、ルール違反はない。
4番目は県北の工業、農業、普通科の合併した小規模校では、「就職を決める時期が学園祭と重なり担当としては予定がいっぱいで大変。104名の内6割が就職、4割が進学する。地元志向が強いが零細企業が多く就職の幅は狭い。一時突破力は弱いが企業は競合を嫌う面があり95%以上の内定率となり、今年は1名を残す。自衛隊は昨年3名だが、今年は学園祭で説明会コーナーを設けさせて欲しいとの要望があったが、例年通りとした。狭い地域でローカル色も強く、就職の競合を企業も嫌う。ローカルルールだ。企業からは基礎学力を身に付けてほしいとか、成績だけではなく技術系の希望も強い。希望として、若い子が地域に根ざす企業として育つための行政のサポートが欲しい」との要望が出されました。
討論の中で、高卒者の求人はインターネットでの公開が原則になっているが、近県はすべて非公開。岡山県だけが公開している。したがって、他県から求職に来るケースがある
全国的に公開しているのは5県だ。広島のマツダも他県からの求人に消極的。求人の記載内容を行政が指導している可能性があるとの指摘がされました。
地元志向とか就労についての考え方が弱いとの指摘もあって、懇談となりました。親が地元就労を希望するケースが多いことも影響しているようです。労働基準法などの知識を教える時間がなく、どの担当者も苦労されているようです。以前は労働局からも援助してもらっていったが、今は時間がなく、担当者が1~2時間教えるのが精いっぱいとのことでした。