岡山県労働組合会議

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カテゴリ   社保協キャラバン

とき:2017年1月7日(火)14時~

ところ:西粟倉村国保課

11月7日、社会保障推進協議会キャラバン3日目となり、岡山県の東北に位置する西粟倉村を訪ねました。国民健康保険課の課長さん以下、3人が対応されました。西粟倉村は国民健康保険の都道府県化で県が算定した保険料よりも1万3千円くらい高い設定となっています。担当者は高いが下げるつもりはないこと、なぜなら人口が1500人の小さな村で一人が癌などにかかると、多額の治療費が必要になった時に対応できなくなるからだと説明しました。統一化の方向に向いているので下げることも考えられるが、診療報酬も高くなり現実は厳しいと話しました。


私は、「これだけ社会保障に理念が後退して住民負担も高くなると説明が必要ではないか?何か対策は?」と聞きました。その点は他の自治体と同じで、「保険料は決まっていない。住民に説明する段階ではない」と返事。さらに「県北の唯一の大原病院の院長に医療講話をお願いしているが、社会保障についての説明はしていない」と実情を語りました。ここは突っ込みたいところですが、意見交換の懇談ではないために思いとどまりました。「滞納世帯が7件だが、減免などの対応もされているのか?」と聞きました。即座に「減免はない」との返事でした。収納率が99.3%と非常に高い自治体です。以前も聞きましたが、収入は少ないが食べるだけなら何とかなるそうです。


診療所が1つあり、週2回の診療を実施しています。子育て世代の住民からは当然不安の声があると返事されました。
「介護については10年間身体機能の維持に努めた結果、10年来お元気なお年寄りがいる。75歳が転機で急激に衰える人もいる」と担当者が話しました。ボラティアが5~7人、1時間500円です。主に雪かき、ゴミ出しの仕事が多いと県北らしい返事です。教育活動はやってないそうです。子どもの医療費は中卒まで無料。引き上げる議論はない。高校までの計画は?と聞くと自治体に高校はないとそっけない返事。当たり前ですが。最近は木工製品で地域再生を図る西粟倉村です。人口減少に歯止めをかけ、経済再生に社会保障はどの程度貢献しているのでしょうか?今後の取り組みが気になります。

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とき:2016年11月2日(水)6時30分発~19時帰宅

医療職を離れて9年になりますが、オファーが来て11月2日、社会保障推進協議会のキャラバンの責任者として今年も県北の奈義町、勝央町、西粟倉村を訪問しました。正直言って、「現場の分からない私が責任者は務まるのか?」とは思いましたが、毎年引き受けているだけに断ることもできず、自分の関心に基づいて自治体との懇談に臨みました。同行したのは、津山社保協の井上さん、須田さん、宇谷さん、藤沢さん、西田さんの5人です。

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介護制度は国の方針に基づいて新総合事業が自治体に義務付けられました。西粟倉村はすでに今年の4月から始めていましたが、他の2町は来年4月から始めるとのこと。この総合事業というのは、介護保険の「要支援」者向けの訪問介護と通所支援が、介護予防・日常生活支援総合事業に移され、来年にはすべての市町村で実施されます。法令で内容や報酬、利用料が定められていた介護が、市町村ごとに違うものになります。

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ちょっと難しいですが、その特徴は「給付」から「事業」へシフトすることです。事業ですから、認定は必ずしも必要ではありません。さらに財政の枠内で実施するためサービスが自治体ごとに違うということになります。さらに、他の自治体のサービスを利用できなくなるというこれまでの保険サービスとは違ったシステムになります。もう一つは専門職からボランティアへということになり、無資格者が事業に関わることになります。それだけに自治体には様々な工夫が求められます。その事業内容ですが、大きく3つに分けられ、①予防を基本とするもの、②生活支援やミニデイサービス、③専門職が関わる短期集中の予防などです。

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だからと言って、自治体の介護事業が大きく変わるというものではありません。しかし、問題点がいくつかあります。それは、政府の目論見が介護予算の削減であり、事業になることでサービスが選べなくなることです。もう一つは民間ボランティアと言っても簡単にボランティアをしてくれる人はいないという問題が出てきます。この点を自治体はどう考えているのかを聞きました。奈義町では国の予算が示されず組めないと困っていました。西粟倉村では要支援者が16人でやっていることは変わりがない。すでにスタートしているが困っているわけではない。勝央町では「包括支援をベースに事業を行う。民間ボランティアの関りは日常サポート要請講座で参加者を増やしているなどのお返事でした。国や県も指導というよりは情報交換程度。お互いにできることをやろうという姿勢だ」と話されました。

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小さな自治体では支援者も少なく、予算的にも大きくないことから従来通りの事業の延長で今回の総合事業に対応できるとの印象でした。ただ、西粟倉村では従来のサービスがどうして受けられないのか?と戸惑う人はあったようです。しかし、総合事業になってからは自主的にかかわるサービスに変わり、逆に利用者は積極的になっているとの話も聞きました。決して総合事業が悪いということではないこともわかりました。

最後に国保の広域化ですが、県との間では情報交換を続けており、今年は2回の懇談が行われたようです。2年後に控えた広域化に備えて、地域自治体と住民とのかかわりが薄れないようにすることや保険料も地域差があり、関連自治体ともタイアップして地域の努力で抑えてきた保険料が一律に上がらないように情報交換しているなど、自治体の苦労が伺えました。

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