カテゴリ 小林節
とき:2016年5月7日(土)13時30分~
ところ:岡山市シンフォニーホール
5月7日(土)、岡山弁護士会主催で、戦争法の廃止を求める講演会とデモ行進が行われました。会場の岡山シンフォニーホールには2000人が参加、1000人がデモ行進を行いました。集会では慶応大学名誉教授の小林節氏の講演と制服向上委員会、中川五郎さん、頭脳警察PANTAさんのライブなどがあり、会場は戦争法廃止の声に包まれました。
主催者を代表して、杉山雄一副会長が水田美由紀会長のあいさつを代読しました。「岡山弁護士会は毎年憲法をテーマとした集会を開いているが、近年子の憲法が軽んじられている。憲法は基本的人権、国民主権、平和主義が基本となっている。弁護士会は憲法遵守の義務がある。憲法はそもそも国家権力を制約する仕組みがあるが、集団的自衛権行使容認や戦争法は憲法規範を破るもの。武器を使用すれば相手国は攻撃を掛けてくる。テロの標的にもなり、駆けつけ警護も武器を使用すれば戦闘行為となる。憲法の平和主義に反するものだ。法律の専門家として断固反対する」と力強いメッセージが紹介されました。
講演では小林節さん(慶応義塾大学名誉教授)が「なぜ、安保法制というのか、それは法律の本質ではない」と話し始め、「我が国に何か起きているのか?」と問いかけ、軍隊でもない、交戦権も軍法会議もない自衛隊が海外に出かけて戦争をするためには憲法を変えなければならないが解釈を変えた」と話し、「だから安保じゃなくて戦争法だ。日本を守るためじゃない。正しく認識して政治評価をすべきだ」と安保法制という言い方に疑問を投げかけました。
安倍首相は平然とウソを言う。福島の汚染数を完全にブロックしていると言った。総理大臣は嘘つきだ。アベノミクスも言葉だけだ。戦争法の審議に4回出席した。一貫して戦争法と言ったが一度も抗議を受けなかった。国防族の議員は私の教え子が多いが皆顔をそむける。彼らは野党の議員に対しては戦争法だと言うと直ちに抗議する。つまり勝てない相手には攻撃はかけない。さすが国防族だ。相手を見てものを言っている。エピソードを紹介しました。
国際社会について、そこには法はなく軍事力で勝負するのが大国のやり方。腰にピストルを差して相手国を脅す。全く原始的世界だ。国連では何も決まらない。国際社会では裁判所もない。戦争では機関銃で人を殺すと褒められる。民間人に手を出してはいけないが軍人は殺す。なぜ戦争になるのか?大国は軍隊を出して闘う。その大国の仲間入りをしたいのが安倍首相だ。そもそも自衛隊は第2警察(警察予備隊)。憲法では軍隊は持てない。専守防衛が任務であり、自民党のルールだった。今の憲法では戦争はできないが納得できる説明もなく勝手に解釈を変えたのが戦争法だとして、政府は中国や北朝鮮が攻めてくるというが本当だろうか?あり得ないと強調しました。北が一発でも日本にミサイルを撃ち込めば、北はアメリカと日本の総反撃にあって壊滅するくらいのことはわかっている。絶対にそんなことはしない。日本政府も本当にそう考えているのなら、原発を廃炉にすることだ。それをしないのは嘘の証拠だ。中国も日本やアメリカとズブズブの経済関係にあり、小競り合いはあっても攻めてくるなど被害妄想に過ぎないと、脅威論を切って捨てました。
アメリカにとって中東は異教徒であり悪魔でもある。その悪魔を殺すのは中世の十字軍戦争であり、イラン、イラク、シリアへの攻撃は泥仕合であり、その戦争に参加する理由はない。安倍首相はアメリカに付き従って国連の安保常任理事国になりたがっているようだが、それは無理な話で、中国・ソ連が反対するヨーロッパも反対するたに入れない。国際社会はユルユルで腕力がものを言う社会。大国は戦争をしたがる。日本は第2のスポンサー国だが戦争しない国日本は呼ばれない。そんなことよりも、今ならまだ戦争を止める側に立てる。政権交代をすればすぐにできることだ。
沖縄は地元が反対しているにも関わらず強引に基地を建設しようとしている。ズブズブノ利権にまみれているからだ。一体、政治の目的はなんだ。国民の幸福の総量を高めることだ。平和の中でこそ豊かになれる。沖縄の密約問題を考えてみると、佐藤栄作は沖縄を平和的に変換させたとノーベル平和賞を受賞しているが、本当は平和でも何でもない。お金を使って、尚且つ、返還後も日本全土の75%の米軍基地を駐留させた。核兵器を持ち込んでも構わない密約まで結んだ。国民が知るべき情報が隠されている。秘密保護法が成立しているが、確かに国家には秘密がある。例えば自衛隊の備蓄弾薬量などは秘密でもいい。しかし永遠に秘密にする理由はない。アメリカが30年で秘密を公開する理由は利害がなくなるからだ。安倍政権は政権に批判的な論客をテレビから消している。本来、自由とか公平とは豊かさとは何か?自由はばらばらだ。多面的な意見を順番に言うことだ。安倍政権は北朝鮮と同じだ。豊かさも同じで、経済が悪くなると3本の矢などと言っているが言うだけで実態はない。消費税増税もできるはずない。降ろす準備に入っている。景気が悪いのにやれるはずない。アベノミクスは失敗している。戦争は買っても負けても疲弊する。平和で豊かな社会は戦争をしないことだ。自衛官が2桁も辞めたのは戦争に行くことになったからだ。アメリカは世界の軍事費の半分を使っている。すでに破たん状態だ。だから日本に肩代わりを求めている。アメリカは一方的に世界に対して自分たちの価値観を押し付け、拒否されたら戦争を始めて一つも収拾できてない。
戦争法を止めるためには選挙で勝たなければいけない。その障害になっているのが小選挙区制度だ。かつて自分はこの制度に賛成した。悪い政権を国民が交代させやすいと考えたからだ。しかし、それは間違っていた。自民党は結束して1人候補となって世襲議員がたくさん誕生した上に公明党までが一緒になった。野党がまとまれば勝てる条件が生まれた。全国32ある選挙区で26くらいまできた。これはすごいことだ。民進党も共産党もお互いに我慢して統一候補を誕生させている。これはチャンスが来ただけ。選挙は勝たないと意味ない。
北海道衆議院5区補選のように負けて自画自賛しても虚しい。野党がまとめれば無関心層に火をつけられる。彼らはどうせ政治は変わらないと思っている。そういう人は2割~3割いる。戦争法はここで止めないと危ない。できることは最後までやる。皆さんもそれぞれの立場で頑張ってほしいと話しました。
0 Comments | Posted by kiyoshi in 小林節, 弁護士会戦争法廃止集会&デモ