カテゴリ 上関原発を立てさせない山口県集会
とき:2015年3月21日
ところ:山口県維新百年記念公園・野外音楽堂ビッグシェル
最近の雨模様が嘘のように晴れ渡った3月21日。上関原発を建てさせない山口県民連絡会主催の山口県民集会が開かれました。会場となった維新百年記念公園・野外音楽堂には4000人もの人が詰めかけました。岡山県からは50人が参加しました。集会では、埋め立て許可を却下せず、いたずらに判断を先送りする村岡知事や中国電力の反対運動への恫喝訴訟に怒りと抗議の声を上げる主催者の訴えが胸を打ちました。児童文学者・わんぱく3人組で有名な那須正幹さん、上関原発埋め立て禁止住民訴訟弁護団長の田川章次さん、中国電力からのスラップ訴訟と闘っている清水敏保さんらが主催者を代表して闘いの経過を報告、支援を訴えました。
那須代表は「村岡知事は前の知事と同じことを繰り返し、通算6回目の質問を中国電力行い、判断を先延ばしにして建設を中止にしようとしない。新規の原発を止めることができれば全国初となる。絶対に建設中止に追い込もう」とあいさつ。田川章次弁護士は「9回目の弁論となった。村岡知事の延期行為は許せない。違法行為とする監査請求を出している。人権こそ国富とした福井地裁は素晴らしい。山口でも素晴らしい判決を」と意気込みを語りました。
ここで、福島原発告訴団事務局長の武藤類子さんのお話です。武藤さんは「原発労働は過酷。先月も2件の死亡事故があった。2号機の建屋屋上の放射性物質が海に流れていたことを東電は1年も秘密にしていた。いわき市子どもたちはその海で泳いでいた。15歳の少年が1日3千円で働いていた。今でも線量は下がってない。政府の機関政策で20㍉㏜以下は安全ということになった。国は線量計を貸すから自分で管理せよとまで言い出した。学校給食も当初は県外からと言っていたが、いつの間にか県内産・地産地消に代わっていった。子どもたちの食の安全を考えると到底許せない。この国の子どもに対する人権感覚のなさに驚くばかりだ。8000ベクレルものゴミを焼却して減量する計画には、500億円もの焼却炉を原発事故加害者の三菱や播磨、日立の大会社につくらせた。子どもたちの健康も心配。30万人の検診が終わって80人の甲状腺がんが発見されたが、国は因果関係がないと言う。支援法は骨抜きにされ制度としての保養もない」と福島の実態や国の安全キャンペーンの異常さを訴えました。続けて、「住民や国民が事故の不安を口にすることさえ許さない国。しかも、国も東電も誰一人として責任を取っていない」と、静かに冷静に国の理不尽さを語りました。最後に、「双葉町では、原子力明るい街のエネルギーという看板を、負の遺産として残そうと、当時その標語を考えた大沼さんが残すべきと運動を始めた。私たちの闘いは終わらない。負けない」と激励と感謝の言葉を残しました。
祝い島の清水敏保さんは、「30年間、建設に反対してきた。電力会社は信用できない。上関町で議会活動をしながら住民の声を届けてきた。非暴力で抗議してきたが中国電力から自分も含めて、4人がスラップ訴訟に掛けられ4800万円の損害賠償を請求された。妨害が認められたら表現の自由と生きる権利が否定される」と満身の怒りを込めて支援を訴えました。
祝島島民の会の代表は「埋め立て免許の取り消しで祝島の命と財産を守りたい。裁判は少しずつだが前に進んでいる。裁判官にも現地で海と島民の生活を見てほしいと訴えている。守れ!命の海全国署名への協力を」と訴えました。
集会は宣言を全会一致で確認の後、昨年の集会にはなかったデモ行進も行われました。
昼食はマルシェ食堂で食事を、午後からは音楽や芸能などの文化行事を楽しみました。
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