岡山県労働組合会議

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連想分類語  徴兵制

と き:2016年5月16日(月)19:00~

ところ:岡山市勤労者福祉センター

概 要

 

現在、日本の労働者の4割が非正規労働者とされ、年収200万円以下のワーキングプアは1100万人を超えています。かつては一億総中流と言われた日本ですが、確実に貧困と格差は拡大しています。こうした、状況の中安倍政権は集団的自衛権行使容認、戦争法の強行採決を行い、日本でも徴兵制が復活するのではないかと危険視する声が上がっています。日本では、直接的な徴兵制はありませんが、経済的な理由から自衛隊を志望する人たちも増えています。戦争法の成立で日本はどうなるのか。今回、日本平和委員会から布施祐仁さんを招いてお話を伺いました。

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講師紹介を行う、内田青年部部長

布施さんは、「自衛隊も誰でもいいから入隊してほしいとは思っていない。募集の目的は質の高い人材の確保にある。戦争法の成立によって徴兵制になるのではないかとの不安が自衛隊内でも高まっている。これまで自衛隊は募集をしても人が集まっていない。統計では自主的志望者は24%で、広報活動に応じては48%を占めている。一般的に、自衛隊に応募する場合、警察、消防と併願するものだ。何もしなければ自衛隊員は集まらない状況がある。自衛隊応募者数は年々低下しており、これにたいして防衛省は民間の雇用活力が上昇しているというが、内部資料を見ると集団的自衛権行使容認の影響が指摘されている。また、防衛省は10年以上前から少子化による人材不足を危惧していた。一方、安倍首相は自衛隊内部がどれだけ人材確保や広報活動に苦心しているかその実態は何もわかっていない」と自衛隊員数の減少の背景を説明。

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そして、「組織的募集を強化する方策として学校や職安などの地方公共団体との協力体制が強化されている。これと同じようなことがアメリカではすでに行われており、アフガニスタン、イラク戦争の際には、経済的メリットの強調、学校へのアクセスが行われた。貧困や各家庭の経済的背景を利用して安定的に兵士を放銃しようとする目的がある」とアメリカの状況を解説し、「戦争法によって日本でも同じことが行われるのではないと考えられる。防衛省内部でも、戦後の若い世代に愛国心を教え込み、防衛意識を高めることは無理。むしろ経済的メリットを強調すべきとの分析がある。事実、自衛隊の志望者は貧しい地域に偏っている。そこで、自衛隊はインターンシップ・プログラムをつくり、民間企業の企業研修を請け負うことや、若手の漫画家に対して基地の見学などを行っている」と自衛隊もアメリカに近づきつつあることを訴えました。

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戦争法によって戦死者が出るような事態になれば、いくら安倍政権といえども隠し切れません。布施さんは、「これまでは専守防衛だった自衛隊が戦争法で根底から変わろうとしている。自衛隊の中央即応集団(CRF) 箱芳文陸幕長は『本派遣の意義は、国益擁護に直結した初の統合任務部隊による国際活動であり、陸自全般の国際活動能力の向上と、他国駐留軍との関係強化が望める』と述べている。自衛隊の目的がいつの間にか海外における国家目的と国益追求、戦略的利益へと変わっている。既に日本政府はジプチにある自衛隊の駐留基地を恒久化しようとしている。経済的利益のためなら多少の犠牲は止むを得ないという考えが根底にはある。そのため、安倍政権は愛国教育に加え国防・安全保障問題までもを教育に盛り込もうとしている」と話しました。最後に、「経済的徴兵制とは戦争リスクを貧困層に押し付けるもので、自衛隊の海外進出を後押しするものだ。背景にあるのが、大企業の経済利益追求があり、そのために戦争で人が死んでも構わないというのは決して許すことはできない」と訴えました。

 

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