岡山県労働組合会議

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連想分類語  小出裕章

とき:2014年9月27日(土)13時30分~16時30分

ところ:三木記念ホール

9月27日、三木記念ホールにて「科学者とベコ屋がエネルギーといのちを語る」と題して講演会が開催されました。講師には小出裕章さん(原子核工学者)と吉沢正巳(希望の牧場・ふくしま代表)さんが、それぞれ1時間ずつ話し、休憩を挟んで会場からの質問に応えるコーナーが設けられました。参加者は338人でした。

吉沢さんは3.11の原発事故以来、福島の牧場に残り生き残った牛たちとの暮らしや、自らの葛藤を語り、福島の被害をなかったことにしようとする政府への怒りなどを吐き出すように力を込めて話しました。「牛は当初、300頭以上いたが原発事故でえさも与えられず200頭近くが死んだ。自分は管理者で任されていただけだが、どうしても放っておけなくて、何度も政府と懸け合って牧場に戻った。全国に呼び掛けて牧草ロールを集めた。子牛が生まれたが栄養が足らず、乳も満足に出ない状況で多くが死んでいった。賭殺してしまえ。何の価値もない牛はいらない。こんなことを言う人がいる。殺していい命があるだろうか?牛肉になるはずがそうでなくなったら殺していいのか?口蹄疫で沢山の牛が賭殺された。同じ結果にしたくない。牛たちは病気じゃない。牛に白い斑点が出て来た。放射能による影響を調べるのも科学の責任じゃないのか。自分も葛藤してきた。自分の体内放射線量も一時高かったが、今は活性水素水でかなり減った。しかし、牛にはそれができない。牛に生きる価値があるのかと。希望とは何か?絶望だけだと。何度も自問自答してきた。今は多くの皆さんに支えられて牧場を続けている。政府と東電になかったことにされてたまるか。殺すということはそういうことだ。応援してほしい。牧場を続けさせてほしい。希望が必ずある」と訴えました。

小出先生は自分が科学者として原子力の研究をする事に疑問を持って、研究を止め原発廃止の運動に踏み切ったことを話しながら、原子力発電所が燃やしている莫大な放射性物質の量が広島型原爆の1千倍以上になると詳しく分かりやすく説明しました。福島第1原発事故で収集がつかなくなった原発村の責任者が訪ねて来た。今は原子力工学を専攻する学生が集まらず、どの大学も学部を閉めているそうです。その時に小出先生は「これからは原発を廃炉にする研究をすべきだ。絶対に必要な研究だ」というと「それはできない」と帰って行ったそうだ。「こんなに大事故になってまだ反省していない」と悲しそうでした。その上で「国民が正しい情報に基づいて自分で判断できる社会にしないと、その内、人間が住むところはなくなる」と話しました。

この講演実行委員会は3月から組織され、県労会議も準備会から関わりました。原発をなくす上で正しい情報提供が必要です。学習と定例宣伝で学んだことを行動に生かすこと、志を同じくする人達と力を合わせることが大切です。今回の講演は橋本省吾さんの奮闘で実現しました。橋本さんの粘り強い活動には驚かされます。人脈も幅広く、学ぶべきところが多い人です。実行委員会参加を機会に、運動の輪が広がるよう関係者とのつながりを生かすことが共同の力を強化することにつながると考えています。

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