岡山県労働組合会議

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カテゴリ   岡山県地域人権問題研究集会労働分科会

とき:2018年2月3日(土)13時10分~

ところ:勤労者福祉センター3階小会議室

おかやまいっぽんの政策づくりに関わり、労働政策を市民の運動として共感を得るための憲法的意義や方法論を小畑氏と伊原氏の2名が問題提起として報告しました。

小畑氏は市民と労働者という視点から日本国憲法の原理的考察を行い、「労働者も市民であり、市民としての権利が侵害されないように労働基本権が保障されている。学習や議論、選挙などの政治活動に必要な時間の保障のためには長時間労働の禁止と最低賃金の保障が必要」として、立憲政治と労働組合運動の関係を説明しました。

伊原氏はいっぽんの労働政策に関わって、自らの労働運動を振り返り「労働者の要求実現や労働強化を強いる政府の労働政策の巧妙さ故にこれを跳ね返す運動は難しい」と話しました。そこで、「労働者が一般市民としての生活を送り、社会的責任を果たすうえで自由な時間を確保すること、市民と労働者を分断する政策に対抗するための運動の工夫を」と具体的な方法論を提起しました。さらに「労働者が政治的自覚を高める機会として、いっぽんの活動が有効であり、政党の活動に参加しなければ縁のない議員との結びつきが要求実現の活動を励ます」と強調しました。

討論では「公務員は憲法に宣誓しながら、選挙に行ってもいいのか?と聞く若者がいる。政治的な問題に弱い」「政治教育は形骸化され、18歳選挙権が実現したが投票の仕方を教える授業になっていて、政党の政策と投票行為が結び付いていない」「選挙は後援会組織で運動するのが原則だ」「連合と企業が一体で支配する職場には個人の尊厳はない。一般の人には理解されにくい」「公務員に対する政治規制は強まっている。経験豊かな労組の幹部も減っている」「学生の時に憲法を教えるべきだ。労働組合としていっぽんの活動に参加しているわけではない。組合員の政治的要求実現は困難であり、政治参加を広げることだ」「いっぽんの活動を通して、学習を広げ輪が広がるようなスタイルを積み上げることだ。いつでも選挙を闘える市民の側の組織づくりが求められている」「若い頃から組合運動に参加してきた。現在は貧困対策に関わっているが世の中を変える力になっている」「憲法の理解が深まった。憲法に権力者への縛りもあるが国民に対する義務も書かれている。理想的で現実的でないとの意見もあるがどうか?」などの質問や職場の実態や意見が出されました。

小畑氏は質問に関わって、「憲法には理想は書かれていない。理想を語ると個人の精神的な世界が社会を支配する。憲法は個人の自由と尊厳を守るとしている。義務が書かれているのは生きるための最低限の保障のためであり、生命を守るためだ」と解説しました。

伊原氏は運動を広げるために、「憲法カフェのような学習会や議論を通じて、一市民として政治語り学びあう地域の運動が必要ではないか?」と提起しました。

感想では「参加してよかった。参加型の運動を続けたい。3000万の署名を集める中で憲法を生かせるように運動を広げたい」などの積極的意見が聞かれました。

小畑氏は感想を聞きながら、「市民の運動は始まったばかり。立憲政治と労働組合の関係も機会をつくり参加する中で、自由獲得の意識は高まる」と運動の展望を語りました。

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