岡山県労働組合会議

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日付 2016年1月24日

とき:2016年1月23日15時30分~

ところ:岡山弁護士会館

1月23日(土)、岡山弁護士会の憲法学習会が開かれました。「憲法70年に改めて考える、憲法とは何か」-最近の憲法政治を振り返って-をテーマに南野森(みなみのしげる・九州大学教授)氏が130人の参加者(高校生7人を含む)に憲法とは何か?と語りかけました。

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南野教授はAKB48の内山奈月さんとの対談を「憲法主義・条文に書かれていない本質」という憲法の入門書として2014年7月末に出版されています。

開口一番、出版社からオファーがあったがあまりに軽々しいものは断ろうと思ったが、逆に憲法をめぐる政治的な動きを見ると必要性も感じたと切り出しました。当時は2009年に民主党政権が誕生し、2012年の総選挙で自民党政権が復活した。第2次安倍政権は憲法学者にとって衝撃的だった。憲法96条を改憲すると言う。改憲手続きは困難で国会議員の3分の2の発議、国民の過半数の支持がなければ改憲できない。安倍首相は憲法を「みっともない、嫌いだから自分の都合のいいように変える」と言って、憲法学者の大反対にあった。小林節先生はもともと改憲論者だったが、96条改憲はまかりならんと言い始めた。この主張と並行して2012年4月に自民党は民主党政権時、日本国憲法の改正案を発表。憲法改定は党是だとして、「日本国憲法は自主憲法ではない」と言いだした。

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しかし、自民党は歴史的にも本気で憲法を変えようとはしてこなかった。鳩山一郎、岸首相の時も憲法改定を選挙公約にすると敗北し、憲法改定は困難と考えていた。しかし、その時に出した憲法草案は自民党が野党の時に国民の目を引くために出したもので憲法の理念が違い、常識とは思えない代物だった。つまり、憲法を守るのは国民とする立憲主義の否定だった。当然、批判を浴びたが、当時の安倍氏の側近だった礒崎陽輔氏(参議院議員)は「立憲主義など意味不明、憲法を変えて何が悪い」と言い出した。この頃から憲法の安定性は揺らぎ始めた。安倍首相は血の同盟と言っている。それは安保条約を憲法の上に置くもので、「アメリカの若者は日本のために血を流している。日本の自衛隊はアメリカのために血を流せない。不均衡があり、そのために集団的自衛権が必要」と言っている。憲法を変えることに賛成の人が増えているというが質問には意味がない。「変えた方がいい」と問われれば当然だ。しかし、9条を変えた方がいいか?と聞かれれば反対者が増える。改憲が無理と考えた安倍首相は解釈を変えようとした。内閣法制局の長官を小松一郎氏に変えた。彼は集団的自衛権容認派だった。

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当時、内閣法制局は憲法の安定性、外務省は条約が担当だった。外務省は日米同盟強化を主張していた。憲法の力は次第に弱くなってきている。通常国会で戦争法を通した安倍首相は憲法53条に基づく臨時国会の開催を拒否した。その理由は憲法には期間が定められていないというものだ。憲法の解釈を変えれば政権党の思いのままになる。解釈を変え、次は国民のいうことを聞かなくなる。緊急事態法ができれば、なんでも首相の思い通りとなり、憲法の権限停止も可能となる。これは国民が変えるしかない。憲法軽視の政権を変えることができるのは国民だと強調しました。自分は左翼でも何でもないが、権力の側が極端な右に行ったために相対的に左になったと会場を湧かせました。

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講演後、高校生7人が質問しました。同級生の無関心の人にどう働きかけるのか?ヘイトスピーチのことや憲法のゆとりと国民への信頼への関係を質問するなど、憲法と社会への関心の高さに圧倒されるほどでした。声を上げることが大切だ、国民の声を聞かない政治家が多いのはなぜか?などの質問に応える南野氏は「岡山の高校生はすごい」といいながら、丁寧に答えました。特に、小選挙区制の弊害で天下国家を語る政治が少なくなった。公認されるかどうかが関心事となって任命権のある首相に逆らえなくなったことが原因。怒られるかもわからないが昔の自民党の政治家はそれなりに日本の将来を考えていた。派閥はあったがそれは自民党の良さだった。最近は元自民党の山崎拓さんと仲が良くなった。彼は防衛の専門家だった。その弊害は民主党も同じだと話しました。


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