岡山県労働組合会議

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2.23「人口減少時代のコンパクトシティー政策」学習会

とき:2015年2月23日(月)18時30分~

ところ:勤労者福祉センター4階

自治体問題研究所の研究会「人口減少時代のコンパクトシティー政策」の学習会が開かれ、20人が参加しました。講師は岡山大学大学院環境生命科学研究所の氏原岳人先生です。お話のポイントは①人口減少すると都市はどうなるのか?②コンパクトシティーって何?③コンパクトシティーにすればどうなるの?という点で、笠岡市の北木島の調査なども交えてお話していただきました。

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氏原岳人先生

道州制との関係もあってコンパクトシティーを批判的に言う識者もいますが、今回のお話は「これからの人口減少に備えた効率的な社会かな?」と考えさせられる内容でした。 さて、氏原先生は「人口減少をしている中でどういった都市計画をしたらいいのか?そんな話をしたい」と切り出し、人口減少について簡単な推移表を映し出して、「県庁所在都市の人口は今後30年間に毎年17%減少し続け、2010年の1,006万人から2040年には838万人となる。5万人クラスの都市は1,748万人から毎年30%減少して1,231万人となる。老齢人口も当然だが増える。県庁所在都市では30年に77万人増える」と話し、そのための都市計画が求められると、写真とグラフを使って説明を始めました。

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先生は建物開発箇所と建物滅失箇所という図を示しながら、「1997年頃と現在では建物数は612,087棟から701,616棟と増えているが、実際は空き家が多くあり、津山市は10年間に中心部でスカスカの滅失状態になっている。将来の人口減少に備えて今から効率的な都市計画が求められている」と分析の結果を紹介しました。空き家が多い極端な例として笠岡諸島の北木島の例などを示し、「家はあっても空き家が60%になる。この原因として空き家の税金は固定資産税が6分の1となり、解体するよりも安いからだ。売りたくても売れない」と説明しました。そこでどうするのか?として考えられたのがコンパクトシティー政策だとして、「コンパクトシティーはお団子と串のようなもので土地利用がお団子、交通が串になる一体的計画。自動車に依存せざるを得ない低密度な都市は交通環境負荷が高い。インフラ整備にお金が掛る。そこで、都市部や交通利便性の高い駅周辺への開発を促進し、郊外部の無秩序な開発を抑制する政策として注目されている。低密度な都市は燃料を使いすぎCO2の排出量も多い。無秩序に開発すると様々な問題が発生し地球環境にも問題が出る。その点でコンパクトシティーは財政の健全化や歩いて暮らせる街づくりなどメリットがある。人口密度を高くする工夫が必要」と話しました。

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それではどうすればなれるのか?の例として富山市を引き合いに出し、次世代型の路面電車システムやライトレールというバスや電車の環状化などの交通網の整備計画を紹介しました。実は岡山市と富山市で計画がされはじめたが結果的に富山市が先行したそうです。岡山でも進められていた計画でした。岡山の「ももチャリ」やモモ電車などですが、「ももチャリ」の利用率は岡山の方が高いそうです。計画では都市機能誘導区域とか居住誘導区域などを設け行政主導で進めていきます。こうした計画を立地適正化計画というそうですが、財政的なメリットも紹介されました。初めて聞く具体的な政策の紹介に参加者からは質問が絶えませんでした。

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