岡山県労働組合会議

はい、岡山県労会議です。086-221-0133

日付 2014年11月4日

と き:2014年11月1日(土)13時30分~

ところ:県総合福祉会館ホール

11月1日午後、人権岡山主催で「人権と文化のつどい」が開かれました。「いのちか原発か~一人ひとりができること」をテーマの福井県若狭・小浜市明通寺の住職で中嶌哲演さんがお話しました。中嶌さんは福井原発の再稼働阻止の判決を勝ち取った原告・住民側の事務局長をされています。

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プログラムはバンド「フレンズ」による反原発ソングからはじまりました。フレンズはさよなら原発くらしき金曜アクションで毎週、反原発ソングを演奏しているグループです。

講演に立った中嶌さんは、オオカミと少年、ドンキホーテー原発にひそむ悪魔がいるとして、原発再稼働反対運動に携わる心情を語りました。幾度も原発は危険と言って反対運動を続けてきたが、オオカミの遠吠えを何度も聞いてきた。そのオオカミは福島の原発事故として現れ自身は腰を抜かした、と話しました。

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福井地裁では8名の原告の一人として意見陳述をした。裁判長が真摯に耳を傾けてくれた。その時は青田恵子さんの詩を朗読した。それは「拝啓東京電力様。エアコン留めで、耳の穴かっぽじってよーく聞け。福島にはマデイという言葉があるんだ。マデイっちゅうのは、ていねいで大事にする、大切にするっちゅう意味があるんだ・・・・」という出だしから始まる。「原発は田んぼも畑も海も全部かっぱらった。この盗っ人、ドロボー」と続きます。

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その詩には福島県民の無念さや悔しさ、原発の電力会社への恨みが込められています。被害者の気持ちを文章でたどり、原発廃炉を訴える住職の言葉には理論では伝わらない人間の苦しみが感じられました。10歳の少年の感じ方だとして「大切なのは命ですか?お金ですか。人の役に立つ仕事がしたい。その為には健康でなければ。なぜ、福島の子どもだけが辛い思いをしなければいけないのか?」との文章を子どもが書く辛さから、事故の経験を無駄にしたくないと強く思ったと言います。

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福井地裁の判決で会社側は控訴しているが、その内容は住民の苦しみや生活が書かれていません。書いてあるのは空虚な国富の流出というお金のことや経済を優先させるものばかりです。子どもたちに甲状腺がんが増え影響は広がっています。戦争の時でさえ子ども達を疎開させて政府は保護したが、今回の事故では放射能の中で今でも生活させています。「それは人権侵害のなにものでもない」と中嶌住職は訴えました。

住職は「生命、自由、幸福が最優先されなければならないが優先されているのは再稼働だ。原発は専門家・科学技術のお墨付きの下に進められ、都市文明を支え経済活動の国策としての原発に対して司法は判決を下した。小浜市は40年間の闘いの中で、3度核燃料処理施設としての受け入れ保障金・年間24億円もの交付金を拒否した。それは市長に恵まれたからだ。住民の意思を尊重して議会は誘致賛成だったが市長が受け入れなかったからだ」と、自分の運動を振り返りました。

最後に中嶌さんが1976年に書いた「鈴声」というニュース93号の「吹雪に耐えて梅の花咲く」という見出しの文章を読み上げ、運動の苦しみや安堵感、命を守る運動の尊さをしみじみと語りました。その顔からは安堵の表情が読み取れました。

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