岡山県労働組合会議

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日付 2014年10月29日

とき:2014年10月25日(土)13時30分~16時

ところ:オルガホール

10月25日(土)、岡山弁護士会は「集団的自衛権を考える」をテーマに学習会を開きました。会場には市民約200人が詰めかけ、佐々木浩史会長の挨拶を受けて、「迷走する集団的自衛権と日本の安全保障・民主主義」と題して柳沢協二さん(元内閣官房副長官補)が講演を行いました。柳沢さんは自民党の勉強会に呼ばれて「お叱り」を受けたそうです。「なぜ、おまえは歴代内閣に仕えながら、安倍政権に逆らうのか?」と。柳沢はさんは「自分は以前からの内閣法制局の考え方を言っているのであり、変わったのは安倍さんだ」と話し会場を沸かせました。

柳沢協二さんは憲法との整合性をとりながら安保や自衛隊、有事の理論化に努めてきた人です。さすがと言うほかない。政府と官僚の防衛に対する考え方がよくわかる内容でした。柳沢さんは「これまでの日本防衛と憲法概念には戦争に対する歯止めがあった。歴代内閣は憲法の枠内で日米同盟を維持するバランス感覚があった。小泉内閣のときでさえその枠を超えて自衛隊を派兵できなかった。歴史問題も争点化を回避してきた」と憲法が果たしてきた戦争抑止の役割を説明しました。日米安保でブレインとして活躍してきた柳沢さんが今の安倍内閣では必要のない人になっています。そこに安倍内閣の危険性があります。

柳沢さんは安倍政権の特異性として2点を挙げました。第1点は異なる主張の排除であり、与党内のブレーキがないこと。第2点は国民ではなく国家の安全がすべてに優先しているとしました。その上で、いくつかの課題や疑問点を開設しました。柳沢さんの安保条約に関わる特徴的な見解を紹介します。

最初に、「なぜ?集団的自衛権なのか?」ということについて、「安倍さん日米安保の基本は双極制であり、軍事同盟は血の同盟という持論がある。それは、アメリカが攻撃を受けた場合、血を流すことであり完全に対等な関係になることだ。問題なのはその論理が具体性に欠け、情念に由来していることが問題だ」としました。

次に、「どうゆう国をつくるのか?」といった点で、「美しい国とか、強い国、新しい国と言っても未来像はなく、憲法にチャレンジして変えることに使命感を持っている。国民に共感を持たせるための手法として政権が使うのは敵をつくることであり、小泉政権の時は抵抗勢力だった。鳩山政権は官僚、そして安倍政権は中国を敵にした。しかも過去までほじくり返した。国民の上に国家を置き、憲法と安保を異なる次元のものにして強行に成立させた。NSC法に続き、秘密保護法、集団的自衛権で事態をさらに悪くした。NSC法は各省の情報を集めるよう義務付けたものだが、それは同時に都合のよい情報しか来なくなるというバイアスが掛る。誰にも間違いはある。しかし安倍政権は秘密保護法も含めて間違いを修正する主権者の権利を封じ、罰して、暴走を止められないようにした」と話しました。

さらに、「積極的平和主義とは何か?」と提起して、「消極的平和主義は戦争のない状態を言うが、積極的平和はすべての人の人権が保障され自己実現に向かって活動する社会を言うが、安倍首相は日本を国際秩序の受益者だと決めつけ、これからは自分でもコストを払って秩序を形成する社会を積極的平和主義としている。この言葉によってどう日本が変わるのかが全く語られていないことに危うさを感じる」と強調しました。

集団的自衛権に関わって柳沢さんは、「その目的は何か?強い国、中国に負けない大国か?安倍首相はそう言わない。にじみ出ても来ない。だからそうではない。分かるのは日米同盟の強化。しかし、アメリカが尖閣諸島のためにアメリカを巻き込むな、と言っているように日米同盟は単純ではない。日本にはイラク戦争後も同盟疲れがあり、いつでもアメリカの食事が終わると皿洗いをさせられる関係があった。同盟に対する姿勢は鳩山内閣の時、最低でも県外と言ったのはコストを減らそうとした。安倍首相はさらに働いてアメリカからの支援を引き出そうと考えているようだ。しかしそうではなく、世界観、価値観から日本はアメリカから自立しなければならない。アメリカに褒められることが最高の価値観だったことを止めなければならない。自分はこれを日米同盟のバカの壁と呼んでいる。そこを突き破ったアイデンティティーを持たなければならない。日本の安全を保障するアメリカの原価は変わっていないがそのコストはエスカレートしている。血まで流す必要があるとすれが、バランスは均等でなくなっている」と話しました。その内容は安全保障価値観、日米同盟の限界、日本の将来像まで何が問われているのかを考える上で貴重なものでした。安保条約・戦争反対だけではなく、安全保障と憲法との関係を深く認識することで、私たちは安倍政権に対してさらに闘う力を付けたことを認識できる時間となりました。 

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と き:2014年10月29日(水)12:20~

コース:シンフォニーホール前~岡山駅前中国銀行

概 要

 岡山県民大運動実行委員会は戦争する国づくりに反対するデモ行進を行いました。今回の行動には55人が参加しました。

 出発前の団結式では中尾代表があいさつを行い、「自民党政権は昨年12月に特定秘密保護法を成立させ、国家安全保障戦略を閣議決定した。そして、今年7月1日には集団的自衛権の行使容認を閣議決定した。戦争する国づくりは着実に進められている。何としても危険な安倍政権を退陣に追い込まないといけない。みなさんがんばりましょう」と話しました。

 安倍政権の暴走政治は留まるところを知りません。今年の7月1日、大多数の国民による反対を押し切って集団的自衛権の行使容認を閣議決定しました。集団的自衛権は、日本が攻撃されていなくても他国を攻撃する権利であり、これまで大国が戦争をするために使ってきた方便です。国連もこうした戦争をするための勝手な権利を認めてはいません。そして、12月10日に特定秘密保護法が施行されます。戦争をするための軍事情報が国民に隠され、国会でまともな議論をすることなく戦争が始まることが予想されます。特定秘密保護法は国民の知る権利を奪う憲法違反の法律です。秘密を扱う公務員だけでなく、一般国民も対象となります。マスコミの報道規制は言うに及ばず、適正評価で個人のプライバシーが侵害されます。

 これでは戦前の日本への逆戻りです。いま政府がしなければいけないことは、憲法にある平和で安心して暮らせる社会を実現することです。ご一緒に「憲法を守れ!」と声を上げましょう。

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と き:2014年10月28日(火)―29日(水)

ところ:アリスの広場、ビックカメラ前

概 要

 岡山県公務共闘は公務労働者の賃金改善を求めて街頭宣伝を行いました。28日はお昼休みの時間帯に宣伝を行い7人が参加しました。自治労連岡山県本部の星原さんがマイクをとり、「今年の公務員賃金が引き上げと報道されている。今年の春の民間の若干の賃上げを受けてのものだ。しかし、同時に、安倍内閣は地方都市では都会ほど民間給与が高くないという理由をつけ、来年から岡山県内の地方公務員の給与を2%も引き下げようとしている。来年の民間労働者の春闘での賃上げに水を差す行為だ。給与が2%引き下げられることで、地域経済に与える影響が55億円以上と言われる。県内でこれだけお金が回らなくなれば、商店街をはじめ、県内の業者の経営は悪化し、岡山県内ではますます景気回復が遠のくことになる」と賃上げの必要性を訴えました。

 29日は早朝宣伝にとりくみ16人が参加しました。花田議長がマイクを握り、「長年にわたる労働者の賃金引き下げにより、私たちの生活は苦しくなっている。円安による輸入品の価格高騰や4月からの消費税増税により、生活必需品の物価が上昇し、生活はますます厳しくなっている。この間、公務員である市役所や県庁職員、学校の先生の給与は引き下げられてきた。そうすると、民間企業も『公務員も給与を引き下げたのだから』と、賃下げに同調することになる。公務員はそうした民間企業の状況を見てまた賃下げが実行されることになる。これでは賃下げサイクルの繰り返しで、民間も公務員の労働者もどちらも共倒れだ。この賃下げのサイクルをやめ、逆に賃上げのサイクルにすることが必要だ」と話しました。

 続いて、県国公の神宝さんは、「私たち労働組合は生活改善のためには、どうしても賃上げが必要だと考えている。今年の春闘では6年ぶりの賃上げを実現した。この間、大企業は業績がいいのに労働者や下請け業者にもうけを還元せず、役員自らや株主に利益を回してきた。こうしたおかしなやり方を追求し、正すためのとりくみをした成果だ。しかし、賃上げ額自体は平均1%程度にとどまり、4月からの物価上昇には追い付いていない。報道では、実質賃金が2.5%も減少しているとされており、生活改善のためには、来年の民間企業の春闘で、更なる賃上げを勝ち取ることがどうしても必要だ」と述べました。

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