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7.29-31 全労連第26回定期大会

と き:2012年7月29日(日)11:00~31日(火)12:30

ところ:パシフィコ横浜 会議センター

概 要:

 猛暑の中、第26回全労連定期大会が横浜市にて開催されました。定期大会は29日から横浜市内で3日間の日程で開催されました。

大黒議長はあいさつで、「悪政にたいする一点共闘や共同の広がりを多角的重層的な共同へと発展させるために、ナショナルセンターの役割がもとめられている。暴走内閣の転換に向けて全力を挙げよう」と述べました。その後、2年間の運動の基本方向が提案されました。

おおまかな内容は以下の通り。

 

1、「安全・安心社会をめざす大運動」(全労連大運動)に取り組む

(1) 労働者・国民をとりまく状況、この2年間の運動と2011年11月に開催した「全国集会2011」論議の到達点をふまえ、「安全・安心社会をめざす大運動」(全労連大運動)を次の2年間を通して提起し、「二つの取り組み」を柱に進める。「全労連大運動」の第1の取り組みとして、労働者・国民の暮らしを危機に追い込んでいる大企業中心、経済効率重視の日本社会からの転換をめざす国民共同の課題でのたたかいでの、労働組合としての積極的な役割発揮を位置づける。

第2の取り組みとして、「全国集会2011」で論議した「四つの挑戦」(1.労働者・国民の暮らしの実態などの「可視化」、2.もっとも困難な状況にある労働者の実態改善、3.働いて人間らしく暮らせる社会をめざす制度改善、4.広範な労働者・国民との総対話と共同)の実践を積み重ねる。また、全労連の基本政策文書「目標と展望」の改訂作業を次期大会で成案を得る工程で進めることとし、検討PTなどを設置する。

(2) 全労連大運動の第1の取り組みでは、当面、「原発ゼロの日本」をめざす共同の取り組み前進に奮闘する。原発をなくす全国連絡会などへの結集を強め、引き続き全国運動としての前進に積極的な役割をはたすとともに、職場、地域での「原発学習」運動を旺盛に展開する。

自動車、電機などの製造業大企業をはじめとする大企業の社会的責任追及の取り組みを強める。TPP参加反対の取り組みともあわせ大企業の民主的規制強化や生産拠点の移転、リストラ「合理化」に反対する地域からの共同に奮闘する。消費税増税など庶民増税に反対し、大企業・大金持ちに応分負担を迫る税金闘争での共同前進に奮闘する。その際、大企業の内部留保蓄積とその構造を追及し、社会、国民への還元を求める運動を重視し、「はきだせ大企業の内部留保キャンペーン」の通年的な展開、中小零細企業やその団体、農民団体や市民団体との間での大企業に対する共同を重視する。多国籍大企業の横暴規制強化をめざす世界的取り組みに連帯し、企業の活動監視と実態調査などでの他国労組との共同を強める。

(3) 全労連大運動の第2の取り組みとして、「四つの挑戦」を次のように具体化し、要求運動と組織拡大強化の運動を統一的な展開で、労働者課題の運動前進をめざす。第一の挑戦(労働者・国民の暮らしの実態などの「可視化」)では、東日本大震災被災地の雇用状況や被災者の生活実態と、新規学卒者の就業状況をはじめ青年層の雇用の実態の可視化を当面の課題に位置づける。

第二の挑戦(もっとも困難な状況にある労働者の実態改善)では、すべての労働者の賃金底上げとなる「最低賃金・全国一律1,000円以上」の実現と公契約条例制定運動の全国展開、非正規労働者の雇用安定と均等待遇の実現を求める取り組み、すべての争議解決と労働者権利の侵害に対する反撃のたたかいを位置づける。

第三の挑戦(働いて人間らしく暮らせる社会をめざす制度改善)では、雇用安定策と雇用の場の創出を政府に求め、社会保障拡充や子どもの貧困に目を向けた教育費負担の軽減などの積極要求を対峙した制度闘争、長時間過密労働是正の取り組みを重視する。

また、安全・安心な社会を壊し続けている規制緩和と公務・公共サービスの民営化に反対し、規制再強化などを求める運動を全体課題として取り組む。

第四の挑戦(広範な労働者・国民との総対話と共同)では、あらゆる運動で地域からの共同積み上げと世論喚起の運動(宣伝、キャンペーンなど)を重視する。

要求前進をめざした共同を徹底して追求し、必要な時には「20万人規模の行動」が全国で組織できる力量と条件整備を進める。

2、 全労連組織の拡大・強化に向けて「新中期計画」を実践する

(1) 全労連結成の原点にも立ち返り、「すべての労働者を結集しうる母体」への発展をめざし、社会的影響力のある組織づくりに挑戦する。

大会に提案する新「組織拡大強化中期計画」にもとづき、「150万全労連」への目標達成の取り組みを開始する。2013年度までの前半戦は、単産・地方組織一体で組織の減少から増勢に転じる2年間と位置づけ、前倒しの目標達成に奮闘する。

(2) すべての組織での純増達成を確認し、全労連と単産・地方組織で、数値目標を掲げた組織拡大強化計画にもとづき、年次ごとの取り組みを本格化させる。

すべての組織が、10%以上の純増目標の達成、10万人を超える既存組織内での拡大、4年間で20万人を超える労働組合の新たな加入、結成の全体目標を確認した計画を策定する。 地域を結節点に、単産・地方組織が連携し、「安全・安心社会をめざす大運動」(全労連大運動)とも結合し、非正規、青年、女性など困難な実態におかれている労働者への働きかけを強め、組織拡大につなげる。

(3)「組織拡大推進特別会計」を活用し、大震災被災地の地域組織再建、単産と地方組織の連携による産業と業種、地域を重点とした「総がかり作戦」、全労連運動を引き継ぐ活動家の育成を重点課題に設定し、取り組みを具体化する。

3、 憲法擁護、安保条約破棄の運動を再強化する

(1) 強まっている改憲策動を許さず、憲法を暮らしと職場にいかす取り組みを強める。

「憲法が輝く日本を署名(仮称)」の具体化を検討し、憲法共同センターの取り組みの活性化をめざす。

(2) 日米の「核密約」廃棄を求める国内での取り組み、普天間基地の無条件撤去、辺野古沖、徳之島での基地建設反対をはじめ、在日米軍基地・施設撤去、基地機能の分散・拡充反対の運動への結集を強める。

(3) 「核兵器のない世界」をめざす日本国内での運動強化と、労働組合間での国内外の共同を強める。「核の傘」、「抑止力」論に依拠した核依存体制への反撃の取り組みを強める。

また、次代を担う活動家の育成が急務であるとし、以下の運動方針が提案されました。

2、次を担う活動家の育成に本気になって取り組む

(1) 未来の労働組合の担い手となる次世代の育成が急務となっている。

非正規・青年・女性労働者の組合運営への参加をすべての組織で重視する。

全国的な規模で開催していた初級講座を発展させ、「組織拡大推進特別会計」を活用して、次を担う活動家の育成に焦点をおき、地方ブロック単位を基本に「労働学校(仮称)」を開催し、地方組織 単位での開催につなげる。

「労働学校(仮称)」では、全労連教科書の活用と労働者教育協会との連携を深化させ、体系的な組合員教育の実践をめざす。

(2) 全国的な労働相談体制の日常的な充実をはかり、単産での非正規労働者の受け皿づくりや地方組織におけるローカルユニオンなどの確立・強化を進める。

地方組織でのパート・臨時労組連の確立、単産での非正規部会等の確立を進める。

(3) 全労連と単産・地方組織一体で、男女共同参画の目的意識的な追求と条件整備を進めるために、「男女共同参画推進委員会」を設置する。

規約にもとづく全労連大会や評議員会、諸会議への女性参加比率の向上、単産・地方組織の女性役員比率の向上を追求する。

単産、地方組織の若手活動家のネットワークづくりを検討する。 

議案提案後、議案討論に移りました。

 都田哲治さん(しまね労連事務局長)は、「島根原発は県庁所在地にある日本で唯一の原発。さよなら原発署名は6万筆。ゼロの会の署名は2万筆集約し、知事に『事故原因が判明しないと再稼働認めない』と言わせる大きな力になった。原発再稼働反対を3市町議会で採択させ、『核廃棄物を何年も保存することは無理』という市長もでた。しかし『原発再稼働問題が一定の解決に向かている』と知事が言った。大きく運動を作り直さなければいけないと思っている」と発言しました。

 伊原事務局長は、「県労独自の実態調査、細かい実態をつかんで議論することは重要なので各組織もぜひ真剣にやってほしい。10月に学習協の交流集会が開かれる。ぜひ全国の皆さんに来てほしい。原発の集会のことがたくさん出されているが、労働組合運動としても問題意識や運動について考えていく必要がある。資本の横暴に怒り自覚的にたたかう労働者をいかに増やすか、共感して参加してくれる組合活動を考えるべき。課題が多い中では役員はどうしても順位をつけて一つ一つ成功させるということにしかならない。今は組合員と全労連がしっかり結びついていく時代だ。県労会議ではブログやFacebookの発信力を高める工夫をしている。作り方講座もやっている。個人と個人のつながりを生かした運動を進めたい。県労会議も毎月一回の学習の友社読書会をし、自分も自由に若い人と発言している。皆さんもぜひ取り組んでほしい」と発言しました。

 全体で79人が討論を行い、最も多かったのが議案に関わって組織課題に関する発言です。また、震災、原発課題、消費税、TPP、地域共同など、地域での共同行動が大きく前進していることも口々に語られました。そして、官民問わずにリストラ・合理化攻撃が強まるもとでの産業政策の対置、あるいは司法を活用した取り組み、非正規労働者の労働条件改善の取り組み、最賃、公契約運動でも積極的な発言が続きました。青年も討論に参加し、青年運動の現状が語られたことが全体的な特徴です。

 大会最終日に小田川全労連事務局長は総括答弁を行い、「本大会を通して、全国各地で、全労連の地域組織や単産が、国民共同の担い手、一点共闘の担い手として奮闘しているだけでなく、一点共闘から重層的、多面的な共闘前進の役割も担い始めていることが明らかになった。労働組合の役割は、職場労働者の雇用と暮らしを守り、要求前進に力を尽くすこと。その点で、春闘、夏期、秋闘などでのたたかいを産別、地域の統一闘争を基軸に強化するために全労連の調整機能が求められていることは十分ふまえたいと思う。しかし、同時に、例えば、ヨーロッパの労働組合のたたかいが、職場のたたかいと同時に、緊縮財政による年金改悪反対で大規模なストライキをナショナルセンターの指導のもとに取り組むことにも象徴されるように、集団の力を社会的課題で発揮することもまた当然のことだ。その社会的労働運動の場面で、いよいよ企業内に埋没し資本との一体化と政治主義を強める連合とは異なり、今、全労連全体に、全労連を構成する単産、地方組織を含め、全労連全体に光が当たっていることを、この大会では確認できるのではないでしょうか」とまとめました。

 議案は賛成多数で採決され、「市民の怒りの行動が起きている。今こそ、全労連の出番である。『憲法をいかし つくろう“安全・安心社会” すすめよう対話と共同、組織拡大』の大会スローガンのもと、単産と地方組織が総結集することを、全国の仲間に呼びかける。今日から、一致する要求に基づく労働者・国民との広範な共同に力強く踏み出すことを、ここに決意する」との大会宣言が読み上げられました。

最後は団結ガンバローで定期大会を締めくくりました。

 

全労連ホームページにはより詳しい内容が掲載されています。

ぜひご覧になってください↓(^_^)↓

http://www.zenroren.gr.jp/jp/shokai/taikai/26taikai/index.html

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